★円形城塞・Munot★【中編7】のつづきでございます(((u u*)
Munot【ムノート/円形城塞】の屋上は、シャフハウゼン州とチューリッヒ州の両州の美しい町並みを望むことができる絶景ポイントで、東西に180度ライン川に沿ったパノラミックな景色を一望できる。
その間を流れる全長1,233kmのライン川は、源流域、アルペンライン、ボーデン湖、高ライン、上ライン、中ライン、下ラインの地域に区分され、アルペンからリヒテンシュタインとスイスの国境を北へ、オーストリア・スイス・ドイツの三国をまたぐBodensee【ボーデン湖】に入り、さらに西へ中流上部のMainz【マインツ】-Koblenz【コブレンツ】間の65kmに渡る世界文化遺産を経て、その先オランダ領に入りいつくからの支流に分かれ北海へと流れ込む。

地図で示すとこんな感じかな( ̄ρ ̄)
こんな小さな田舎町だけど、ヨーロッパで10ヵ国に跨るドナウ川に次ぎ第二の国際河川であるライン川の流域内で唯一滝があるSchaffhausenは、中世より船便貨物の荷揚げの町として繁栄した。
南岸を東西に横切るチューリッヒ州最北の山脈Cholfirst【コールフィルスト(575m)】は緑のなだらかな丘陵地帯と大地が美しい(*゚ー゚)
そんな景色を眺めながら呼吸を整えていたら、左側にパーソナルスペースを割って入ってくる一人の女性がやってきた。 その距離50cmほどだろうか。。 こんな場所に知り合いなどいる筈がないよね.. (( ̄_|と見てみると、さっき階段でKazuの後ろにいて見えなくなっていた老婆がニッコリ笑って立っていた。
スゴイΣ( ̄ロ ̄lll)
リタイヤせずにここまで来たなんて!!!
こんぴらさんの最初の100段目よりも少し急な階段と、そこからデコボコしたらせんのスロープを上がってきたんだよね.. 凄いよお婆ちゃん!!! 心の中で拍手喝采。 お互い言葉は掛け合わなかったけど、ここまで一緒にやってきた同志のような距離で暫くこの美しい景色を眺めていた。
Zinne【ツィンネ/胸壁(主塔の上部)】の右横に設置された2台の大砲。 西の方角に向けられた砲口の先は..
フィッシュテイルから見た景色を少し高い位置から望む景色だった。
Grazに住み始めた頃から、こんな旧市街地の景色を見る度にヨーロッパの景観が美しいと思うようになった。 Kazuの住む大阪でも1998年に「美しい世界都市・うるおいのある世界都市の実現」なんていう「大阪府景観条例」が実施され、その後2005年に制定された景観法(景観に関わる日本の法律)に基づいて2008年より「大坂府景観形成基本方針」や「大阪府公共事業景観形成指針」が改正され、建築物等の外観・色彩・緑化などが見直されている。
その発想はおそらくヨーロッパの景観の美しさを重んじる美の文化からくるものだと思うけど、もしそうだとしたらそもそも歴史が違う。 「景観」の概念はドイツを中心としたヨーロッパのLandeschaftgeographie【景観地理学】からなるものらしいけど、日本は日本の文化がある。 この先いくら頑張ってもこうはならないだろう。
だからこそこの景色に感動し、異国情緒を味わえるのだと思う。
つづきは中編9で(✿ゝω・)ノ
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